あれは忘れもしない、一昨年の夏。
仕事が忙しく、なかなかゆっくり晩酌も楽しめない日が続いた夏でした。
子どもたちは夏休みで家にいるからいつでも会えるというのに、父親だけ帰りが遅く
よなよなひとり、TVを見ながら妻が用意してくれた食事を摂るのがルーティーンで、
もうすっかりそんな生活がお馴染みになっていた頃の話です。
当ブログにお立ち寄り頂きまして、ありがとうございます!m(_ _)m
こう見えて実は、大昔からスイカは別腹と決まっている赤兎馬おじさんです。
平和な一家に突如訪れた、アンビリーバボーな出来ごととは!?
目次
大きなスイカを頂いた
我が家の食事では基本的に麦茶を飲むのですが、その日は珍しく妻が用意し忘れていて
私は代わりの飲みものを探そうと冷蔵庫を開けました。
すると、目に飛び込んできたのは大きなスイカでした。
けっこう大きなサイズで、半分にカットされた状態だったんですね。
そう、ちょうどこんな感じです。↑
この状態でラップに包まれて、冷蔵庫で冷やしてあったのです。
なかなか立派なスイカに驚いていると、つい先程ご近所から頂いたのだと妻から聞き、
そっと冷蔵庫を閉じました。
バラエティ番組を見ながら笑う妻と小6の次男の楽しそうな笑顔から元気を分けて貰い
食事を済ませていつも通りの生活を送る私は、何気に幸せ者です。
残業は続き、家族団らんへの道は長く険しい
翌日も残業が続き、「これも新居のローン返済のため」と言い聞かせ、週末の晩酌を
楽しみにせっせと働くローンレンジャーは、これでも日本を支えるひとりなのです。
さらに翌日、木曜日も残業は続きましたが流石にそろそろ精神的に限界が近づいてきて
明日こそ定時退社を!とそっと心に決めて黙々と仕事に精を出しました。
余は更け、虫の音が鳴り響く田舎町の心地よい風が、疲れたおっさんを癒します。
帰宅すると、この日は長男も帰宅したばかりだったようで、ちょうど夕食を食べ終えた
ところでした。
「明日こそ早く帰ってくるからな!バイトも塾もないし、家族全員で夕飯食おうな!」
子どもたちは無邪気なもので、そんな父親の話など半分も聞いておらず、夕食を済ます
やいなや、とっとと自室に駆け込むものです。(笑)
とはいえ、やはりたまには家族団らんをしたくなるのが親心です。
ついにスイカデー到来
そして金曜日、なかなか有言実行ができない性分の私もやっと定時退社(ちょっと過ぎ
たかな)というミッションを完遂し、まだ明るい時間帯に帰宅しました。
やればできるんです。
この日ばかりはもう、夕食のタイミングから一週間冷やしてきた発泡酒をプシッ!っと
やっちゃうわけです。
堪らんです!(゚∀゚)
家族そろっての久々の夕食は格別で、これまた久々に子供たちの日常の話も聞けて満足
していたところ、食後のデザートにスイカを食べようという話になりました。
そうです、先日頂いたスイカをまだ手も付けずにとっておいてくれたのです。
普段は父親や旦那の扱いについて、疑問を感じることが多々あると言ったら読者様への
チクリになりますが(笑)、この日ばかりは連日の残業疲れを労ってくれるということ
なのでしょうか、珍しく家族が優しく扱ってくれたんですね。
キッチンにまな板と包丁を用意したエプロン姿の妻が、冷蔵庫を開けてスイカを取り
出そうとしたそのとき、事件は発覚しました。
「あれ?なんか、スイカが小さくなってない?」
犯人は誰だ?
いやいや、そんなはずはありません。
ウイスキーをグラスに注ぎながら、遠目で見る限り先日頂いたときのままの状態で
取り出されたようにしか見えません。
どうも、様子がおかしいです。
冷蔵庫の仕切り棚までの距離が離れている、要するにスイカの高さが微妙に低くなって
いることに気付いたのです。
一瞬の静寂を割き、
「ハハッ・・・」
と、私の隣で無邪気な笑い声が漏れました。
我が家のマスコット的存在でもあるイタズラ少年が、母親の不思議そうな顔を見て笑っ
ているのです。
家族一同、それがどういうことか飲み込めません。
取り出したスイカは、どう見てもあの時のまま1/2カット(球体の半分)の状態です。
何が起こったのか、どうやら次男が事の真相を知っているようです。
犯人のアリバイ工作
犯人(小6次男)の供述によると・・・
- 毎日、家で自分がひとりになる時間帯を狙って犯行に及んだ模様。
- 綺麗にラップを剥がし、切り口と平行になる様、スイカを水平に1cm程度ずつカット!
- カットした後のまな板、お皿、包丁は全て洗いタオルで拭き、元の引き出しへ!
まったく、とんでもないヤツです。(笑)
そして、供述の通りゴミ箱の底の方からスイカの皮が見つかりました。
犯人はこの3日間、誰にも気づかれない様に少しずつスイカを食べ続けてきたのです。
ただ、3日目にカットしたときは「流石にバレるな」と思ったそうです。(笑)
スイカを見るたび、我が家ではこの事件が思い出され、夏の風物詩となっています。
家族で食べるスイカはちょっと減っちゃいましたが、笑顔はそれ以上に増えました。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。